皆さん、こんにちは。
今回は、要介護者によく見られる誤嚥性肺炎について解説していきます。
嚥下障害があると、口の中の細菌で汚れた唾液や食物を気管へ吸引してしまいます。そうやって起きる肺炎を誤嚥性肺炎といいます。
誤嚥を起こす原因として口呼吸が挙げられます。
鼻で呼吸することによって外気に含まれるゴミや細菌を鼻腔内で取り除いて、外気温も体温に近い形で肺に取り込むことができます。
これが口呼吸だと外気のゴミや細菌はもとより口腔内の細菌も乾燥した空気もそのまま肺へ取り込みます。
そして本来、呼吸に使う鼻を使わない為に、鼻詰まりや鼻炎を起こすようになります。
本来、食べる器官の口で呼吸しながら食事をしてみたらどうなるか想像してみてください。
呼吸のタイミングと食べ物を飲み込むタイミングがうまくいかないと食べ物が気管へ入ってしまいます。
これが誤嚥です。ただ健常者なら気管に飲み物や食べ物が入っても、むせたり咳をすることで、肺への侵入を防ぎます。
これが出来なければ肺で炎症を起こしてしまいます。
お口のケアによって口の中の清潔を保つことも大切ですが、口呼吸を鼻呼吸に変える習慣作りも必要ではないかと思います。
しただ歯科 笹川弘康